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変容するクリエイティビティ -時代を捉える音と型-

2017 3.25 11:00-12:50

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「クリエイティビティ」とは何か? かつてのアートのあり方から一転、めざましいテクノロジーの進展により、「クリエイティビティそのものの定義」が、いま揺らぎを見せています。変容するクリエイティビティに対して、私たちはどのように接し、また、その本質を捉えていくことができるのでしょうか。

トークの基軸となるのは、テクノロジーと文学。

今回は、小説家の平野啓一郎氏と、個展開催中の作家である落合陽一氏が深堀りします。 ツールとしての言語やテクノロジーに、音感(=auditory senses)という異質なものが媒介されたとき、そこには新たなクリエイティビティの可能性が生まれます。 たとえば平野氏であれば、現代美術家の杉本博司氏との共同制作舞台である『声』(ジャン・コクトー原作)の大幅な脚色・および上演の試み(2016年)。たとえば落合氏であれば、音波を飛ばし人の気配を蘇らせる『幽体の囁き』(2016年/会場にて展示中)の試み。
それぞれの分野に存在する「クリエイティビティの型」を破るため、あるいはその「型」を増幅してアップデートしていくため、いかなる方法を取りうるのか。 とかく日本人が古来より重きを置いてきた「型」、「風(ふう)」そして「幽幻」や「作法」といった、クリエイティビティの基盤を、日本を代表する小説家とメディアアーティストがどのように考えているかを探りつつ、よりじっくりとお二人の作品に触れていく機会につながればと思います。週末の微睡(まどろ)みの中、是非お運びください。

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