CROSSTALKfor ART & SCIENCE

食と文化的コード

2017 01.12 19:00–21:00

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日本食のユニークさは、調理に油を使う大陸の作法とは異なり、水を使って出汁をとり、そこから料理を構築する点にあります。欧米やアジア諸国との違いが料理に現れているのは興味深いことです。水性文化圏としての日本らしさは、料理のみならず日本という国の様々な表徴に組み込まれた文化的コードであることは言うまでもありません。
2017年最初のクロストークでは、料理を用いたインスタレーションで知られるリクリット・ティラヴァーニャ氏をお招きします。食を通した場のデザイン、水と油を起点とした文化と表徴の話を展開しながら、それらを包括するアートの解釈に迫ります。

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リクリット・ティラバーニャ|Rirkrit Tiravanija
1961年、アルゼンチン生まれ。コロンビア大学美術学部教授。アートの中に日常的な活動である料理や読書、音楽などを取り込むスタイルのインスタレーションで知られ、コミュニケーションアートを位置づけた。現在はニューヨーク、ベルリン、チェンマイを拠点に制作活動。主な展覧会に2015年「Tomorrow is the Question?」(ガレージ現代美術館、モスクワ)、2014年「Focus Rirkrit Tiravanija」(フォートワース現代美術館、テキサス)、2013年「Oktophonie」(パーク・アヴェニューアーモリー、ニューヨーク)、国内では2015年「誰が世界を翻訳するのか」(金沢21世紀美術館、金沢)、2014年「Imagineering Okayama Art Project」(岡山城天守閣広場)、2012年「Untitled 2001/2012」(Gallery Side2、東京)他。ヴェニス・ビエンナーレをはじめ、国際展にも多数参加し、2017年ヨコハマ・トリエンナーレでは、構想会議のメンバーに選出された。


脇田玲|Akira Wakita
アーティスト、慶應義塾大学環境情報学部教授。物理シミュレーションによるリアルタイム映像や色彩を制御できるマテリアルの製作を続けている。近年は、流体力学や熱力学のモデルに基づく独自ソフトウェアを開発し、科学と美術を横断するビジュアライゼーションに注力している。2016年のアルス・エレクトロニカ・フェスティバルでは、同センターの映像空間Deep Space 8Kにおける初の本格的8Kアート作品として、冨田勲氏への追悼作品「Scalar Fields」を小室哲哉氏との共同作品として発表した。

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