CROSSTALK for ART & SCIENCE

建築再考 ― 芸術と科学の交差点から

2016 12.16 18:00-20:00

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CADやプログラミングによるコンピュテーショナル・デザインが一般化したことで、 近年の建築はデザインとエンジニアリングの側面から語られることが多くなりました。 社会的な側面からみても、多くの建築家は自らの知識やテクニックで施主のニーズに応える存在であり、 建築技能を金銭と交換する経済的存在へと縮退しつつあるように感じられます。 しかし、本来建築は、高度な技術知とアーティスティックな感性の交差する領域に成立する、芸術行為です。 その意味で、建築はアートかつサイエンスであり、建物のプロフェッショナルというよりも、より広い意味でのアーキテクチャや設計の思想を扱う領域でもあるはずです。 Art & Science gallery lab AXIOMの設計を担当した藤原徹平と同ギャラリーで個展を開催中の脇田玲のクロストークを通して、建築、科学、芸術の新しい関係を探ります。

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藤原 徹平 | Teppei Fujiwara
建築家
横浜国立大学大学院Y-GSA准教授、FUJIWALABO主宰。横浜国立大学大学院修士課程修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所、「朝日放送」「ティファニー銀座」「北京・三里屯SOHO」「浅草文化観光センター」「ブザンソン芸術文化センター」「マルセイユ現代美術センター」「V&A at Dundee」など世界20都市以上のプロジェクトを担当。2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ主宰。2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事をつとめ、ファッション・建築・ダンス・パフォーマンスなど異文化の融合が生み出す新しいプロジェクトを幾多の都市で実践している。Art & Science gallery lab AXIOMでは内装設計を担当。


脇田 玲 | Akira Wakita
アーティスト、慶應義塾大学環境情報学部教授
物理シミュレーションによるリアルタイム映像や色彩を制御できるマテリアルの製作を続けている。 近年は、流体力学や熱力学のモデルに基づく独自ソフトウェアを開発し、科学と美術を横断するビジュアライゼーションに注力している。2016年のアルス・ エレクトロニカ・フェスティバルでは、同センターの映像空間 Deep Space 8K における初の本格的8Kアート作品として、冨田勲氏への追悼作品「Scalar Fields」を小室哲哉氏との共同作品として発表した。2014年よりSCI-Arc東京スタジオの先端レクチャを担当している。

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