Akira Wakita Symptom Visualized

脇田玲 可視化された兆候

2018 1.20-3.10

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脇田玲は目の前にありながらも知覚することができない存在を可視化することで、世界を再解釈する作品を作り続けています。従来は科学の領域にあったシミュレーションとビジュアライゼーションを創作の基本的な道具としながら、空気、音、熱などこの世界に満ちている様々な流れの生態系を、日常の文脈からあぶり出します。
今回の個展「Symptom Visualized – 可視化された兆候」では、物理的・化学的な手法を下敷きにしつつ、思想の衝突、制御困難な経済システム、加速する消費文明、ヒューマニティの行方など、社会現象をマクロ的に捉えた作品が展示されます。これは分断された自然科学と社会科学をアートの軸から串刺ししようとする試みでもあります。
マッピング映像とジャンク品の接点を探るインスタレーション、液晶ディスプレイのフィジカリティを拡張するマテリアリズム的アプローチによる作品、MUTEK/RedBull Music Festivalでの小室哲哉氏とのライブパフォーマンスからのスピンオフ作品など、技法の側面からも意欲的な作品が出展される予定です。

脇田玲 | Akira WAKITA
目の前にありながらも知覚することができない自然界の姿を可視化することに興味を持つ。特に近年は、流体力学や熱力学のモデルに基づくソフトウェアを開発し、科学と美術を横断するビジュアライゼーションに注力している。これまでに、アルスエレクトロニカ・センター、WROアートセンター、文化庁メディア芸術祭、SIGGRAPHなどで作品を展示。慶應義塾大学環境情報学部教授。

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